★森由香子 / 『あなたの寿命は食事が決める!』
●「平均寿命」−「健康寿命」=「病気などで介護が必要な生活を送る期間」
例:2013年 男性 9.02年、女性 12.4年
●糖尿病の三大合併症
(1)網膜症
失明の原因になります。
成人の失明原因では、緑内障に続き、第2位となるほどです(2016年)。
(2)腎症
腎機能を低下させます。
体内の老廃物などをろ過して排尿することが困難になり、
最終的には透析導入の原因になります。
(3)末梢神経障害
足に壊疽(えそ)を起こし切断しなければならない危険が高まります。
また、少しの傷口からでも細菌感染を引き起こし、
重症化しやすい感染症を発症することがあります。
●骨粗しょう症で骨折しやすい体の部位
腕のつけ根(上腕骨近位部)、背骨(脊椎)、肋骨、橈骨(とうこつ)、
手首(遠位端)、足のつけ根(大腿骨近位部)
●ロコモティブシンドローム(運動器症候群)
運動器とは、体を支え、動かす役割をする器官を指します。
運動器には、筋肉、関節、人体、脊椎、腱、骨、軟骨、
末梢神経、椎間板などがあります。
運動不足、加齢、疾患などにより、運動器の機能が低下し、
異常が生じることで、体力、運動能力が低下し、
日常生活の質が低下する状態をロコモティブシンドロームというのです。
●骨を丈夫にする、と言われて頭に浮かぶのはカルシウムでしょう。
しかし、カルシウムだけを摂取すればいいかというと、
そうではありません。
骨の土台となるコラーゲンの生成を助ける栄養素は、ビタミンCです。
カルシウムの吸収を高めるには、ビタミンDが必要です。
2つの組み合わせは骨密度上昇効果があります。
ほかにも、カルシウムの吸収を助ける適量のタンパク質、マグネシウム、
骨の形成を促進するビタミンKも骨粗しょう症予防に必要な栄養素です。
●牛乳はとても手軽なカルシウム補給源です。
日本応用老年学会 理事長 医学博士 柴田博
『肉を食べる人は長生きする』
東京都内の70代を対象に、牛乳の飲用習慣と
その後の生存率の関係を調べたところ、
「毎日牛乳を飲んでいた女性が最も長生き」
「牛乳を飲まない女性と毎日飲む男性の生存率はほぼ同じ」、
そして「牛乳を飲まない男性が最も短命」という結果が出たそうです。
●カルシウムは体内への吸収率が悪く、
食品中のカルシウムの体内への吸収率は、牛乳で約50%、小魚が約30%、
緑黄色野菜で約20%です。
●牛乳は脂質も含まれているので、大量に飲むと、
飽和脂肪酸を過剰に摂取することになり、
動脈硬化を引き起こすLDLコレステロール上昇の原因にもなります。
1日200ml程度(無脂肪牛乳なら400ml程度)なら心配はいりません。
●寿命を縮める7つの食事のとり方
(1)朝食はいつも食べない。
(2)早食いで食事に時間はかけない。
(3)就寝前3時間の間に食物を口にする。
夜8時以降の血糖値は高くなりやすい。
(4)単品料理を食べることが多い。
(5)お酒を飲んだ後に水を飲まない。
(6)コーヒーや紅茶を1日に何杯も飲む。
食事中や食後すぐに体の中に入れてしまうと、
体内で速やかにカルシウムと結合して「シュウ酸カルシウム」の結晶と
なってしまい、尿路結石の原因となることがあります。
ぜひミルクを入れて召し上がってください。
口に入れる前に、シュウ酸カルシウムがコーヒーカップの中で作られます。
食事からとったミネラルは守られ、体にそのまま吸収されるというわけです。
(7)麺類のスープをすべて飲み干す
●ファイトケミカル
主に植物に含まれている抗酸化物質です。
植物の渋み、辛味、色素などを構成する
「リコピン」「カプサイシン」「カテキン」など、
1万種以上の成分の総称で、第七の栄養素と呼ばれています。
体の酸化を防ぎ、老化防止、病気の予防に効果が期待できます。
●日本人の基礎代謝基準値
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html
●サーチュイン遺伝子
「長寿遺伝子」や「若返り遺伝子」とも呼ばれている。
空腹により活性化し、活性酸素を除去してシミやシワを予防し、
脂肪の燃焼や動脈硬化、糖尿病、認知症など様々な疾患を予防します。
腹七分目の食事にしておいたほうが、
若々しい見た目と健康的な身体の状態を維持できるということです。
長寿遺伝子のスイッチをオンにするポイントは「空腹感を感じること」
また、運動することでも長寿遺伝子が活性化します。
●調味料を一切使用しない食事をしても、
食事に含まれるナトリウムによって少量の塩分をとっています。
「カリウム」には、体内の余分な塩分を排出する作用があり、
カリウムを十分にとっていれば、
血中のナトリウム濃度を低下させることができ、血圧も下がります。
カリウムは、野菜、豆類、芋類、フルーツや海藻類に豊富に含まれています。
ただ、水溶性の成分なので、ゆでたりすると水に流れてしまいます。
スープにして汁ごと食べたり、フルーツや野菜は
そのまま生で食べるのがおすすめです。
●干ししいたけや干しエビ、貝類などだしや風味が豊富な食材を使って、
薄味でもコクや風味のある味付けにすることは可能です。
●お酢の酸味を利用するのもおすすめです。
近年、お酢と血圧の関係の研究が進められ、
お酢に血圧を下げる効果が期待できることが科学的に証明されました。
お酢の主成分である酢酸が使われるときにできる「アデノシン」に
血管拡張作用があり、血管が広がることにより血液が流れやすくなります。
ただし効果に持続性はないので、継続して毎日お酢をとることが必要です。
1日大さじ1杯程度を目安に取り入れてみましょう。
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